今月のいい山

8月(PART2)
キーワード 割とすいてる高山 裏銀座縦走!

おススメの山 みどころ
裏銀座・槍ヶ岳〜双六小屋 いわゆる西鎌尾根、縦走の最後を槍ヶ岳にすれば感激もひとしお。
裏銀座・三俣蓮華岳 壮大なカールを歩く。のびのび散歩気分。
裏銀座・水晶岳 水晶小屋付近は花の宝庫!
裏銀座・野口五郎岳〜烏帽子岳 三つ岳のコマクサはみもの!野口五郎小屋も人気。



裏銀座

早くも寄り道か?天狗池(氷河公園)
何だかんだ言っても槍ヶ岳は人気がある。裏銀座縦走コースはずーっと槍ヶ岳を見ながらの縦走となるが、その見え方は刻々と変化し飽きることはない。そしてこのコースの良さは比較的すいているということと、ノンビリした風情の山が多いということである。

裏銀座のうちの一つの山だけ登る、というのはムズカしいので、やはり縦走するのがいい。日程があればぜひ行ってみたいと思っている人も多いだろう。

起点をどちらにとるか迷うところだ。フィナーレに槍を持ってくるのもいいが、。まあここでは槍からスタートしてみよう。日程がとれなければ、槍は別の機会として新穂高から入り、双六からスタートするとか、湯俣から入り北部のみを歩くのも手だ。
上:樅沢岳から三俣蓮華岳方面
下:三俣蓮華カールのお花畑

全縦走の場合できれば一気に槍の肩まで行きたい。それはキツイが日程ならとれる、というのであれば天狗池にも寄ってみたい。「逆さ槍」が美しい。槍の穂先はいつも渋滞していて困ったものだが、肩の小屋の朝食時をねらうと多少はすいている。小屋泊りの人は弁当にすればいいのだ。実は肩の小屋の弁当(おこわ)は最高にウマイので一石二鳥といえなくもない!

花の多い西鎌尾根を双六方面に向かう。たまに振返ると槍の穂先がどーんとそびえ圧倒される。縦走中足場が悪いのはここと、水晶小屋付近だけ(かわりにこの2箇所は特に花が多い)なので慎重に行こう。

双六小屋は幕営しやすいし、泊ってみたい小屋だが、通過となる場合は名物「おでん」を食べていこう。もう一つの名物「生ビール」じゃありませんよ。

三俣へはルートが3本あるがどれも捨て難い。だだっ広い双六岳を通る道も爽快だが、個人的には中道が好きだ。
裏銀座北方は白砂、オベリスクが多い。
ど真ん中のスジが水晶岳の目印。
三俣から水晶小屋にかけては花が多い。赤っぽい風化した岩礫が多くなってくると水晶小屋は近い。このあたりは水が採れないので注意しよう。水晶岳へはたらたらと往復できる。水晶小屋はかなり混雑するので、泊る場合は覚悟が必要である。

ミヤマクワガタ、ミヤマオダマキ、タカネシオガマ、イブキジャコウソウ、ミヤマコゴメグサなどの派手めの花を見ながら滑りそうな道を行く。この辺は注意して歩きたい。湯俣からの道を合わせると落ち着き、ぬべーっとした道に変わる。左下の大カール(?)を見ながら進む。また、この辺からの槍は一風変わった見え方である。

野口五郎岳周辺はそこにいても山の膨大さが感じられる。頂上直下に建つ野口五郎小屋はこぎれいにしていてカンジのいい小屋だ。天場もきれいに整備してある。泊ったことはないが、聞くところによるとなかなか良いらしい。

三つ岳付近は白砂が眩しいくらいの道で、烏帽子岳側に下っていくとコマクサの大群落があり壮観である。縦走のフィナーレは近い。

烏帽子岳から。奥は針の木岳と蓮華岳。
ここから針の木方面へはちょっとコワイ道。

ぐんぐん下って灌木帯になると烏帽子小屋はすぐそこである。鞍部のひょうたん池から小屋までの登山道脇が天場となっている。岩峰の烏帽子岳へは往復となる。もう少し足を延ばせば四十八池で緑の美しいところだ。ぜひ行ってみたい。

縦走はこれで終わり。急登で知られるブナ立尾根も下りならあっという間である。エメラルドグリーンの水を湛えた七倉ダムには夏であれば常時タクシーが待っている。下山後の温泉はなんといっても葛温泉がいい。大町温泉郷も安くていいお風呂がある。




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