今月のいい山

7月
キーワード いわゆる夏山 この時期はどこもいい!

おススメの山 みどころ
北アルプス・黒部源流の山々 残雪の多いうちの方が豪快な景観。でも今年は少ないかな…。
南八ヶ岳・赤岳〜権現岳〜編笠山と縦走 なかなかスリルのある縦走。青年小屋近くの「乙女の水」は美味。
中央アルプス・三の沢岳 花の宝庫・ただしこの夏はロープウエー運休中
中央アルプス北部 ロープウエー運休中だから、いつもはごった返す千畳敷付近もすいている。



黒部源流の山々

鷲羽岳からの鷲羽池と槍穂高連峰
ガイドブック等ではおなじみの写真
「思いつ紀行」のほうでも黒部源流をテーマにしているので(あちらは沢中心)、ついでにこちらも、ということにした。実際この時期は全てが「いい山」なので、考えても選べないのである。さて、黒部源流の山々というと鷲羽岳、黒部五郎岳あたりが有名であるが、概ね雄大でやせた岩稜帯というのは少なく、のんびり歩ける山が多い。また、日程を要するせいか比較的空いている。どちらかというとピークハントというより、雲の平、高天が原、黒部五郎カール、といったあたりを逍遥するのが楽しい。

入山は富山側から、あるいは槍ヶ岳回りも考えられるが、新穂高からが比較的便利。その場合1泊目はかなりがんばっても三俣までだろう。しかし、この山はせかせかせずにのんびり行くところに良さがあるのだから、せいぜい双六小屋までがいいと思う。ここまでにも素晴らしい景色が楽しめる鏡平や花の多い弓折岳などポイントが多くある。弓折岳稜線の雪田の脇で昼寝すると気持ちよい。鏡平でビールを仕込んでいこう。
雲の平・日本庭園付近から

双六小屋は設備よし、食事よし、そして何といってもご主人の小池潜(ひそむ)さんのお人柄が最高である。登山者には本当に親切で、親身になってくれる。けっして営業的なものではない、さりげない気遣いが本当に身にしみる。そんな小屋だから、しぜん、小屋のスタッフの若者達もさわやかで親切である。テラスで眼前の鷲羽岳を眺めながら、名物のおでんと生ビール!最高である。小屋からすぐの樅沢岳に登れば槍穂高の大パノラマである。双六岳へはちょっと遠いので明日にしておこう。テント場も小屋のすぐ近く。こちらは笠が岳方面が見える。水場は小屋。


ワリモ岳付近から源流を俯瞰
後方は黒部五郎岳

日程的に何から何までまわるわけにもいかないと思うが、黒部五郎岳に行くならあと1泊で行って下山できる。ただ、できたら黒部源流まで降りてみたいところだ。こうなるとあと2泊は必要。鷲羽岳も行きたいし…となると、さあ、迷う。しかし、もう一度思い出そう。この山はゆっくり歩くのがいいのだ。絶対また来たくなる!!また来ればいいのだ。ここ黒部源流は何度でも来たいと思わせる山なのだ。ポイントは絞っておこう。

鷲羽岳は「北アルプスの中心」といったカンジ。鷲羽池や四周の展望はため息が出るくらい。その先のワリモ岳にはいわゆる岩場に咲く花が多い。

黒部五郎岳は巨大なカールを抱えた山。見たこともないような光景が次々に現れるカール内を進んでいく、その感覚は独特のものだ。ただ、年がら年中ガスっているイメージ。まあそれも風情。また黒部五郎小屋はとてもいい小屋です。

雲の平は広大な平原。最近有名になったが、一方では「整備されすぎ」という声もある。ただ、それは身勝手というもので、そう思う人はヤブの中でも歩くしかない。ただ、テント場が小屋と離れ過ぎである(片道30分)。

他にも色々いいところがある。のんびり歩いてみつけて下さい。

さて、新穂高に下山したらやはり温泉に入りたいところだ。しかし、あまりいっぱいありすぎて「ここがいい!」と言い切れない。代わりに宿を一軒。新穂高から少し離れるが、中尾温泉の「民宿まほろば」は民宿の料金で食事がすごい。季節によって違うだろうがなまずのてんぷら、お造り、飛騨牛、山菜などをメインに手の込んだものが次々出てくる。朝食も名物朴葉味噌をはじめ、手抜かりはない。もちろん温泉で露天もある。この値段でびっくりだ。




トップページへ